しめっぽい季節(しめっぽいきせつ)
  初出誌
1974年(昭和49年) 小説サンデー毎日5月号
 作品関連
  雑誌 1974年 小説サンデー毎日5月号 毎日新聞社
  書籍 1975年 夏の終る日 毎日新聞社
  書籍 1983年 夏の終る日 角川文庫
  書籍 2005年 探偵三影潤全集 青の巻 出版芸術社
書籍 2022年 冷えきった街/緋の記憶 東京創元社
 事件の舞台
   高田馬場・・・桐影秘密探偵社
   井の頭線沿線(地名は不明)・・・タンポポ園、喫茶店「アイリス」
   戸山町・・・田畑時計店
   越中島・・・松山が以前在籍していた管轄署
   新大久保・・・健育病院
   神宮前・・・宮戸川英太郎宅
   代々木・・・アパート「陽光荘」
 あらすじ
 桐崎の妻・桃子のPTAでの友人・田畑エミ子が「桐影秘密探偵社」へ相談にやってきた。エミ子の夫・田畑義弘が娘の愛子と散歩途中に突然娘を連れ去ろうとした男と揉みあいになり、その男を崖から突き落として殺してしまったということだった。少年期に補導歴のある義弘は警察を極端に嫌い、どうすることもできないエミ子が桐崎の元にやってきたのだ。しかし翌日、目撃者の証言から義弘が逮捕されてしまうが、三影はエミ子から以前も愛子に誘拐未遂があったことを聞きある疑惑が浮上してきた。またその際残してあった手がかりのハンカチの模様に三影は見覚えがあったため、彼の亡妻の友人が管理する身障児施設「タンポポ園」に向かった。
 登場人物
三影  潤 「桐影秘密探偵社」刑事担当の調査員。35歳。
桐崎 秀哉 「桐影秘密探偵社」民事担当の調査員。
桐崎 桃子 「桐影秘密探偵社」秘書兼事務員兼会計係。旧姓・小田。
桐崎 祥子 秀哉の長女。2歳。あだ名は「サッチイ」。
北村 蒔子 無認可身障者施設「タンポポ園」の園長。34歳。三影の亡妻の友人。
田畑エミ子 桃子の保育園のPTAつながりの友人。25~6歳。
田畑 義弘 エミ子の夫。戸山町の商店街にある「田畑時計店」を経営。
田畑 愛子 エミ子の長女。2歳。保育園では祥子と同級。
義弘の亡母。未婚の母のまま義弘を出産する。
川村 俊一 小学5年生。商店街にある洋品店の息子。
俊一の母。
坂野 戸山町に住む老人。
松山 坂野の従弟。幡ヶ谷署巡査部長。
美樹 「タンポポ園」の園児。自ら起きあがれない状態の身障児。
川奈辺リツヨ 「タンポポ園」に預けられた赤ん坊。脳性まひ。
川奈辺松子 リツヨの母。
秋原 久代 元・新大久保にある健育病院の看護婦。33~4歳。
久代の弟。久代と代々木のアパート「陽光荘」に同居。
斎田 健育病院の看護婦。40歳代。意地の悪そうな顔つき。
宮戸川英太郎 カバン専門店チェーン「さつきチェーン」の社長。42歳。
宮戸川小夜子 英太郎の妻。27歳。
宮戸川由美 英太郎の長女。2歳。
戸山町に住む商店主のような中年男性。
戸山町に住む出前持ちの若い男性。
刑事 落合署の刑事。